豊田 涼華「一端をうかがう」

TOYODA Suzuka "catch a glimpse"

会場:WAITINGROOM

会期:2021年9月18日(土)-10月10日(日)

営業時間:水 – 日 12:00 – 19:00 (月・火・祝日 休廊)

 

WAITINGROOM(東京)では、2021年9月18日(土)から10月10日(日)まで、豊田涼華の個展『一端をうかがう』を開催いたします。豊田涼華は、日常のふとした瞬間に目撃した人々や状況を描いています。一部が隠されたり、部分だけが抽出されたり、時に作家も意図していなかった方法も取り入れながら描かれた情景は、他者の物語のなかの一場面でありながら、奇妙な親密さを持っています。かつて現実に存在した一場面に手を加えて絵画にすることで、感情や雰囲気、存在感といった、捉えることの難しい、しかし人間が確かに持っている曖昧なものをも描き出そうとしているかのようです。

本展では、今年新たに制作された十数点の新作を発表いたします。この春に東京藝術大学大学院を修了したばかりである豊田涼華の、WAITINGROOMでは初めての開催となる新作個展に、ぜひご期待ください。

 

アーティスト・ステートメント

日常生活で目に映った人やモノ、SNSで見かけた写真画像をもとにして、現実にあった具体的なイメージを取り込み、線を重ねたり隠したり感情を混ぜたりしながら少しずつ変形させて絵にしている。

ほとんどの場合、主導権は私ではなく絵が持っているので、キャンバス上での意図しない動きや成り行きに任せている。

そうして生きている中で垣間見えた出来事の一場面を切り取ると、そこに人物・モノが存在していた事実と何かがあった予感が残る。ときどき自分の見たものを疑いつつも曖昧な心地よさを求めて彷徨っているのかもしれない。

豊田涼華